令和6年 年頭所感
令和六年 あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。
年頭所感:もう一度考え直そう。自然との共生。
文明。経済の発展。豊かな暮らし。でもそれは、自然を破壊し大切な地球自体までも壊してしまう行動でもありました。ただ、少なくとも起点となったと言われている、1950年以前の破壊エネルギー量はまだ少なく、大きな影響はありませんでした。しかし、化石燃料使用量は加速度的に増え、昨今は日本のCO2排出量だけで年間10億トンに達し、さすがに増えることはなくなりつつありますが、これだけ声高に地球温暖化問題が取り上げられるようになっても、減少の兆候は一向に表れません。
では、CO2排出量の年間10億トンとは。実は日本はフィンランドに次ぐ、森林比率の高い国(国土の約70%)。従って、CO2吸収量の極めて多い国の一つです。ではその量とは? 7,000~8,000万トンと言われています。エッたったそれだけ。これが実感ではないでしょうか。なにしろ、排出量の12~13分の1に過ぎないからです。そう、他のより森林比率の低い国の事情を想定すると、地球温暖化問題の深刻さが、改めて実感させられるからです。
勿論、健全な森林を増やし少しでもCO2吸収量を増やさなければなりません。しかしそれだけではとても追いつけるような状況下にはないという次第。
では。そうです。何としても排出量自体を大幅に減らす必要があるということです。ではどうすれば? 当然様々な方法が研究され実行されようとしています。科学的にCO2を分解する(実用化には時間が必要)・自動車からの排出量を大幅に減らす・発電からの排出量を大幅に減らす・その他の産業や企業からの排出量を決定的に減らす・日常生活からの排出量を決定的に減らす。等々。
そして、すべての人が日々の暮らし自体を見直す必要があります。それは<豊かさ>自体の概念を変える事にも通じます。
例えば、大きな車に乗ることが豊かな事でしょうか? 例えば、大きな家に住むことが豊かな事でしょうか? 例えば、多くのものを使い捨てにすることが豊かな事でしょうか? ・・・・・。
<SDGs>。もうこの言葉を知らない人は殆どいないでしょう。でもどれだけ実践できているでしょうか。使い捨てや、屋外に放置されたプラスチックは世の中に氾濫しています。放棄された工業製品で溢れかえっています。もしこれらに代わり、(地球を守りながら)再生+恒久的供給が可能な自然素材(例えば植林計画に基づいた木材、計画生産をベースにした植物、等)をもっと有効に使う事が出来れば、環境問題は大きく前進するでしょう。
そう、私たちはもう一度<自然との共生>を考え直す必要があります。日々の暮らしの中に<自然との共生>意識をもっと取り入れていく必要があります。人間自体が自然の中で生まれ、自然の中で創り出され、成長してきたものであるからです。